2017年 12月 05日
禁断の世界へ〜 レンズの分解修復 〜
以前に入手してあった、Kマウント・ペンタックスの 100mm F4 マクロレンズ。
半分ジャンクな品で、レンズに曇りが出ててソフトフォーカスな描写になる代物。
前群の貼り合わせになってるレンズだけが曇ってる状態で、これがいわゆる
バルサムの劣化した症状ってヤツだ。
その他のレンズは健常なので、この前群の貼り合わせレンズを破壊覚悟wで
修復を敢行したのでござる。
銘板部分、前群の抑えのリングを外すと、問題の貼り合わせレンズに到達。
そんなに酷い曇り具合ではないが、やっぱスッキリさせたいからね。
貼り合わせの側面は反射防止に黒色塗装が施してあるので、レンズ同士の
境目の塗装を剥がす。
そいつをグツグツと煮るのね.....ボイルするの。
レンズ同士を接着している「バルサム」を熱を加えて軟化させて剥がすって訳ね。
何度かボイルして観察、接着面に変化が見られるようになった。
何度か繰り返し水で冷却....力を加えるとヌルっと動いて、無事レンズの分離に成功。
貼り合わせた面には、極薄の幕状にバルサムが張り付いていたよ。
それをアルコール+柔らかいティッシュペーパーで除去......その幕はさながら
極薄のサランラップみたいだったよ。
開放でF4のレンズの前群、500円硬貨ぐらいの大きさしかない...小さいっす。
これはもう玩具のようだ....などと思ったり。
これから元のように張り合わせるのだが、問題は接着剤だ。
天然樹脂のバルサムは入手出来るようなのだが、扱いと作業がちと面倒そうそうなのだ。
代用できそうなモノもあるようだから、そこは以後の検討課題と言う事で.....。
by soma_gatto
| 2017-12-05 01:14